旅も大詰め。
だらだらと書いてきた旅日記も早く終えたいところ。
トルファンからウルムチまでは車で移動。2時間くらいでウルムチに到着する。
前日の運転手さんがこの日も1日車をまわしてくれる。
ウルムチ出身の若者ということもあり、ウルムチに向かう彼はなかなか上機嫌。
ちなみにウルムチは「世界でいちばん海から遠い街」でもある。どの場所も海から2300kmくらい離れているそうな。
その車窓は、この風景!
いたるところに風力発電がある。大量の風力発電機。
ここはエコな街のようである。
そして、この風力発電場所のど真ん中に休憩所がある。
夫くん(THE 理系)が風力発電に興味津々なのをうけ、運転手さんがこの休憩所に車を止めてくれ、写真まで撮ってくれる。
ちなみに、トイレはこんな感じ(入っていない)。
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そんなこんなで乌鲁木齐(ウルムチ)に到着する。
ところが、ウルムチは予想以上の大都市。渋滞具合も北京と相違なく、ビルなどもそびえている。新疆ウイグル最大の都市。
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イスラム色満載の「ウイグル族の街」をとりあえず後回しにして、渋滞を抜け抜け、向かう場所。そこはウルムチの街からさらに80kmほど離れた場所。
別名「中国のスイス」。
こと、「天池」である。
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ここが天池の入り口。
ここまで車で来て、この入り口の先からはここ専用のバスでぐるぐると天池を目指すことになる。どんな絶景が広がっているのでしょう。
バスはどんどん山を上がって行く。
中国ではきっと見たことのない「美しいせせらぎ」や、「美しい空気」、そして美しい空の下をバスで。
バスに乗って40分くらい。
朝からずっと車に乗って移動し、さらにここにきてもバスなので、さすがに気持ちがしんどくなる。でも、そんなこんなしているとバスは天池に到着!
でもでも、天池を見る前にまず、食事をすることにする。
山のてっぺんはたくさんの屋台が出ている。
その他、お菓子やお弁当のようなものを持ってここにやってくる中国人も多く、さながらピクニック。
わたしたちは、こんなご飯を。
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(↑ナン、新疆拌麺、羊肉スープ、羊肉串)
ということで、THE ウイグル料理。ただ、もうこのあたりの料理は食べ慣れたもので、どこの店の方がおいしかったね、とか批評に入る。でも、どこで食べてもやっぱり新疆ウイグル料理は私の味覚にフィットする。
屋台では、ナンはやはりこうやって売られている。
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そして、お腹もいっぱいになって、いよいよ天池を見ることにする。
ウイグルの夏は暑い。トルファンでは40℃だったし、ウルムチもそれほどではないにせよなかなか湿気があって暑い。何てったって砂漠風情。
でも、あれ?この天池はさすが標高が高いだけあり、半袖だと寒いくらい。
そして、風が涼しい!
北京にはないこの美しい光景!!
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「中国のスイス」と中国人が言うのもうなずける。
絵はがきのような風景。
そして、絵はがきのような風景の傍らには、「中国的な風景」も。
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(団体観光客だらけ〜〜〜!!)
そして、こちらも中国的風景。
↑北京でも上海でもよく見かける「結婚式の撮影」。
でもまぁ、ここの風景を背景にするのはなかなか素敵だと思う。
砂漠の街の中にあるこの景色だから、人が集まって来るのもうなずける。
しかも、「海から一番遠い街」のウルムチにあって、この湖は本当にオアシスなのかもしれない。
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そして、また車でウルムチの街へ戻る。
宿泊先は、ウルムチの漢民族(いわゆる中国人)の街ではなく、ウイグル族の街にほど近い場所。そして、ここはトルファン以上にウイグル色満載だった。
こんな通りを歩いていると夕立に降られてしまったのだけど、すぐにやみ、そうかと思ったら、虹が。
街のレストランはこんな感じ。↓
街の市場はこんな感じ。↓
イスラムっぽいこういう風景↓
街を歩く人の衣装はだいたいこんな感じ。
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公安的な人もどこかウイグル色。▼
ケンタッキーもウイグル文字にするとこんな感じになるらしい↓
スイカはいたるところに置いてあり、いたるところで大胆に切っている。↓
街のバス停↓
そして、ウイグル族の市場は、絨毯や布などもたくさん。▼
無造作に置かれているスイカ。ここのスイカは形が丸くない。楕円。↓
不動産情報もウイグル語。何が書いてあるのかまるで分からない↓
肉屋さんの前で写真を撮ってたら、おじさん(左)が「ポーズを決めるからもう1回撮って」という。でもどうなんだろう、このウイグル族の街では、なかなか中国語が通じない。
トルファンでは通じたし、敦煌ではもちろん中国語だったけど。▼
街のレストラン。▼
↑実はこのレストランに入ろうとしたけれど、中に入ると本当にウイグル族の人だらけ。そして、「2名だけど」って入ろうとしたら、入店をやんわり拒否された。
そうはいっても、ここは新疆ウイグルの中心。中国語を話す人間というのは好まれないのかもしれない。そして、ここ以外にもうひとつ、こういうウイグル族の人ばかりのレストランに入ってみたけれど、こちらも同じ。中国語が通じない(というか、中国語を聞いてもらえない)。その排他的な感じといったら、本当に驚く。
上海や北京のウイグルレストランにいる「気さくなウイグルの人たち」とは違う人たちがここにはいる。
そしてスイカ↓
お肉屋さんも多い。
北京だったら、アヒルが吊ってあるところだけど。ここは羊肉かな。▼
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そして、屋台に寄ってみる。
この日、新疆ウイグル旅行最後の夜。
ウルムチは中国っぽい街だけど、ウイグル族の街に一歩足を踏み込むとそこはまるで異空間。エキゾチックな空気が流れるイスラムの世界。
色も人も建築物も空も、全部が異空間。
敦煌からスタートして、トルファン→ウルムチと移動してきた今回の旅は、いかにも「旅」という風情で、とても思い出に残るものだった!
北京から国内便で行けるところにこんな街があったとは。
行ってよかった、ウイグル。
ウイグルの夜は、ナンの香りとともに暮れてゆくのです。
(おわり)